【久原房之助翁の庭園哲学について】

東京白金台に位置する「八芳園」は国際イベントや結婚式場で有名な施設です。2023年に創業80周年を迎えた八芳園の象徴でもある日本庭園。その庭園を中心に「日本のおもてなしの心」を伝えています。

この庭園の基礎を作ったのが、日立製作所、日産自動車、日立造船、日本鉱業創立の基盤となった久原鉱業所(日立銅山)を築いた実業家の久原房之助翁です。

「八芳園」の原型となったこの庭は、1915年(大正4年)久原房之助の大庭園構想に必要な自宅の庭地として手に入れました。房之助は造園の基本要素である「樹」「石」「水」「土」を調和の考えに則して配置し、愛和・愛情・愛育を持って自然を整えることに意識しました。

「自分は世間の人がそうするように枝振りなどを考えてあちこち切るようなことはしない。あくまで、この枝を取り去ってやれば下の木に除いてやったら通風がよくなり多くの木が生き生きとするだろう。そのように考えるだけである。すべては愛情・愛育・愛和の立場からするのである」

房之助の庭園哲学は、今日の八芳園にも継承され、樹齢500年以上の逸品が揃った盆栽をはじめ、当時の面影を残して移築された「夢庵」「霞峰庵の茶室」など、歴史的な建物や遺物がバランスよく調和して、四季折々の美しい庭園を演出しています。今でも庭園管理の基本として生かされています。

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